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「正座する巨人」
「さっきのでエンプティなのか……」
ごそごそと懐から半紙と筆ペンをとりだしメガクルーザーのボンネットの上に紙をひろげる幸徳井朋嗣。
「救援喚ぶかな?」
幾何学的な図形と象形文字を書きはじめる。
「これはなんですかな?」
佐渡教授が脇から覗きこむ。
「いまから祓戸四柱が一柱、風の神・気吹戸主大神に祈願するのだよ、さて…………それ人は気中にあり。気は人中にあり。天地より万物に至るまで、気を須ちて以て生ぜざるもの無きなり。天地の中を行き交う風の神、気吹戸主大神、早馳の神、感け通いて祓い給え浄め給え」
九字をきる幸徳井朋嗣。
「助けて仁さん…………来たれアバドン!」
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