気吹戸主

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          ◈ 『ハヤクセヌカ、キョウスケ』 「この状況でフォローもなしに人事不省になるなんて御免被ります」  露骨な拒否反応。 『気吹戸主(イブキドヌシ)ガマモナクコラレヨウ。陰陽師トヤラガ祈願シタ』 「誰ですそれ?」 『祓戸四神ガ一柱デアル。汝モヨクシル存在デアラセラレル』  上空を無数の稲光が走り轟音が鳴り響く。視界が白く目映い輝きに覆われ意識がもっていかれそうになる。鼻腔をイオン臭が刺激する。 「なにグダグダしてる? さっさとしろ恭輔」 「まさか?」  視力の戻った恭輔の目の前に呆れ顔の枷門 仁がいた。
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