10.

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10. おれの頭の片隅になぜ?かみさんと娘が殺されたのかと言う思いはあったが…? それを考えると自分の犯した罪おれが開発した「善人・悪人探知機」が機能しなかったことを追求し、おれの中の罪悪感がおれを支配しおれは多分自殺すると… おれは自分を守るため、かみさんと娘の想いを断ち切ることから住んでる家を捨てたのだ… そして5年の歳月が流れかみさんと娘を殺した犯人は自殺していた… それも今のおれと犯人は同じ境遇でかみさんと娘を殺し犯人は自殺したのであった… おれはその犯人への怒りを鎮めるため散歩に出掛けることを日課としていたのだ。 「今日は公園はやめよう…」 「支援ボランティアによる炊き出しの日だ…人が大勢集まるなぁ?」 企業はやはりA Iによる経営方針を掲げ雇用は改善されず、職を失った国民は月2回の炊き出しに並び長蛇の列をつくるからだ。 「今日は森林浴かな…?」 おれがそんな独り言を呟くとなぜか脳裏にかみさんと娘が微笑んでいた… 「え、?気のせいか?」 おれはマンションの扉を開け「鍵」を閉め外に出た… 「さてと…どこに行くかな?」 「Googleマップで調べるかな?」 「まあ、とにかく歩くか…」 おれは独り言を呟きながら歩き出した… 駅前の商店街を抜けどのぐらい歩いたであろうか? 「あれ、こんな所にこんな店があったんだ?」 「ブティックかな?高級そうな?」 しかし、職を無くした浮浪者が店のまわりを徘徊していた。 「あ、あ…もうこんな時間だ…」 腕時計を見ると12時を過ぎていた。家を出たのが10時であったから既に約2時歩いていたのだと… 「もうすこし行けば…」 見ていた腕時計から目を逸らし上を向くと… 「え、ここは?」 前方には見たことない大きな森林がおれの前に現れたのであった。 「え〜…これって扉?」 そこには人工的に造られたのか? 森に覆われた扉が存在していた。
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