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12.
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「はっ…ハァハァ…」
覚醒し気がつくとおれは以前家族で住んでいた家のリビングに倒れ込んでいた。
「どう言う事だ…さっき起こった事は何だったんだ?」
おれは薄らであったが森林の扉から得体の知れない世界に入り込み家族を失った真実を知った…
その事は自覚していた。
そして、おれは死んだかみさん、娘を忘れるため想い出を断ち切ろう…いや辛いことから逃げていたのだそして真実を教えるため、かみさんと娘がおれに逢いにやってきたのだ…
「家族の存在は忘れる事など出来ない…想い出は永遠に消える事は無い!」
すると脳裏にかみさんが現れた。
『あなた、ありがとう…分かってくれて』
『あなた、これからあなたらしく生きて!』
『それはあなたの願望でしょ… A Iに出来ない人間にしか出来ない事…こんな世界を変えて…お願い…』
その言葉を最後にかみさんは脳裏から消えたのであった。
「ありがとう、真由美…」
おれは心の中でかみさんに礼を告げた。
さあ、どう生きて行くか…
かみさんと娘がおれの身体の一部に吸収されたかの様に精気が湧き上がりおれは覚醒した。
「ヨシ、おれの知識を活かし人間の雇用を守る事を!」
そして、おれは現役復帰を決め
ファドを集い事業者になる事を目指したのであった。
完
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