神代の喪失

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神代の喪失

 魔法少女ひまわり組の忖度 スケベ優者と巨竜の巫女編新装版  それは、数千年前、まだ、世界に数多(あまた)の神が住んでいた頃の話だった。  西の諸島国家に、美しい者が殉じた喪失を、火神マルグリウスは感じていた。  激しいマグマを噴出する火口。マルグリウスが愛してしまった娘は、命をかけて諸島を救っていた。  彼女が残した左腕だけが、神と娘を繋ぐ絆だった。  それから、数千年の時を経て、邪悪な意思が、火口に沈んだはずの、神の化身、ゴーラを復活させていた。  神は今、ここにはいななかった。  諸島国家は、長く不在となっていた、救国の英雄を待ち続けていた。
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