※そこは入れるとこじゃない

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※そこは入れるとこじゃない

岳はハァハァと俺がへばっている間にパジャマのボタンを半分くらいまで外していた。胸や肩が露わになり、肌寒さにフルリと身を震わせた。 「ようちゃん…すごく可愛い。乳首ピンクですごく美味しそう…♡」 俺は岳を無視して肩で呼吸していたけれど、“乳首ピンク”という言葉に思わずピクリと反応した。 だ、だって俺さっきまで他人事だったしそんなこと言われると思わないだろ?! 顔を岳のほうに向けると、ほら。と言いながらピンと指で弾いた。 「ん゛っ」 「これぷっくりするまで弄ったらもっと可愛くなるかな…」 何やら物騒な声が聞こえて俺は目を丸くした。やめろ!と声をあげようとすると、言わせまいと遮るようにチュウチュウと俺の乳首に吸い付いた。 ヌルヌルしていて生温かくて変な感じがするけれどさっきみたいに気持ち良くはない。 イったばかりで身体がダルくて抵抗する力もない。 俺は眉間に皺を寄せて岳を見下ろした。すると、岳と目が合ってしまい、咄嗟に目を逸らした。 「ようちゃん、気持ち良くない?」 「良くない、気持ち悪いっ」 そう言うと突然、胸に痛みが走った。かと思えば噛まれた部分をヨシヨシするように優しく舐めた。 腰の辺りが、腹の奥がズクンと疼いて俺は無意識に腰を揺らした。 「…ゆうちゃんは、胸が大きくて色白で乳首がピンクで可愛い女の子が好きなの?」 その言葉に俺はギクリとし、身体が強張った。 「な、んでそれっ…」 「スマホ開きっぱなしだったよ?」 「あんなのとエッチしたいの?」 チュウッと乳首を吸われて、引っ張られる。だんだんとゾクゾクが大きくなって、だんだんと快感に変わっていくのがわかる。 俺は女の子が好きだし変な身体になりたくない。怖くなって首をフルフルと横に振ると、岳は何を思ったのか、『じゃあ僕とエッチする?』なんて聞いてきた。 「む、むりっ」 「どうして?」 「お、男とか考えたことないし無理っ!」 両手を頭上で拘束され、乳首から口が離れると、鼻が触れそうなほどグッと顔が近くなった。 「じゃあこの機会に考えてみてよ。僕とヤってみて決めて?」 いやいや、なんでだよ!俺はお前とヤりたくないって言ってんのに!人の話聞いてたか?! 「む、無理だったらどうすんだよ!」 「んー…無理とか無いと思うけど?」 「そんなの分かんないだろっ」 絶対有り得ないという自信がある。…だけど、岳にも絶対いけるという自信があったらしく、突然真剣な顔をして言った。 「分かるよ。だってようちゃん気持ち悪いなんて言いながらちんこ舐められて喘いでるし、乳首だってもう既に感じてるでしょ?…まぁ仮に無理だったとしても無理やりそういう身体に変えるから。この話もういいよね?」 そう言うと、もう俺に喋らせないようにするためか、唇で俺の口を塞いだ。 舌で上顎をくすぐられながら指で乳首を捏ねられると身体のビクビクが止まらなくて、勝手に喘ぎ声が漏れてきた。 「っふ、んぁ、っあ!」 「っはぁ、可愛い。エロい。だいすき…ようちゃん、飲んで?」 「ふぇ、何をーー……」 俺の言葉を遮るように口の中に唾液が流れてきて俺はまた目を丸くした。 「っんん!」 首をフルフル横に振ると、仕方ないなぁと言いたげな表情をして俺の鼻を摘んだ。 暫く我慢していたけれど、命の危機を感じた俺は慌てて唾液を飲み込み、ゼェゼェと口で呼吸した。 「おまっ、ぇ……はぁっ、さっきからなんなんだよ!俺のこと殺す気かよ!」 目に涙を溜めてキッと睨みつけると、ポッと頬を赤くしながら俺の顔を両手で包んだ。 「あぁもう、可愛いなぁ」 両手を離し、今度は俺の足を掴んだかと思えばグイッと持ち上げ、おむつ替えのようなポーズにさせられた。 「ま、待って!この格好だと下全部見えるから!」 カァッと顔に熱が持ちはじめ、恥ずかしくて足を下ろそうとすると、 「真っ白で綺麗だよ。」 そう言うと岳は俺の太腿に唇を当てて、ヌルリと舌を這わせたあと、ヂュッと強く吸った。 「い゛っ!」 俺は思わず顔を歪めた。 「このくらい強くないとくっきり濃く残らないからね。…ふふ、白い肌によく映えるよ。」 言いながらあちこちに強く吸い付き、鬱血痕を残した。時々強く歯を立てられ、歯形もくっきりと残った。 暫く、首や項、耳、お腹など、あちこちにアトを残した。 10分ほどしてからやっと身体から唇を離し、上からジッと俺を見下ろした。 「ようちゃん、最高だよ。これ以上の芸術品はないよ。」 満足そうに微笑みながらまた太腿に唇を寄せた――……かと思えば、あらぬ所に唇を触れさせた。 「っ?!岳っ、それは冗談が過ぎるって!」 「僕はいつでも本気だよ。」 窄まりに舌を伸ばし、皺一つ一つを丁寧に解すような仕草にゾクゾクする。 そんな所舐めたって汚いだけなのにどうしてわざわざ穴なんて舐めるんだ。舐められたって気持ち良くなれると思えないし、まずその穴を舐めてどうするんだ。 流石に汚い所を舐められるのは嫌で、ジタバタと足を振って、頭をグッと押して抵抗した。なのに、ヌルッと熱い何かが入ってきた。想像もしたくない。 「んふふ、今ナカちょっとキュッてしたね。」 いちいちそんな情報いらないし黙ってくれ。羞恥でどうにかなりそう。耳まで熱い。どうしよう、そこは入れる所じゃないのに腰の辺りがゾクゾクし始めてきた。 「も、もういいからっ…!岳、お願いっ…」  ハァハァと息を荒げ、途切れ途切れで辞めてくれと伝えようとすると、岳は目を見開いた。それから直ぐに至極幸せそうに微笑んで、『すごく可愛い。ようちゃんはホント煽り上手だよね。…ホントは期待してたんだよね?』と、訳のわからないことを言いはじめた。 「でも後ろまだ解せてないからダメだよ」 何、後ろほぐすって。それ終わったら解放してくれる? 期待の眼差しで見上げると、岳は俺の頭を優しく撫でた。 「もうすぐ終わるからね」 やっとか!これで解放される。 俺は嬉しくて思わず笑顔で何度も頷いた。
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