鎮魂師

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『どうだ、明後日にでも。』 『あ、それは困るな。明明後日にしよう。』 鷹宮さんに会う約束をしたから、破るわけにはいかない。 『なんでだ?...明日は株の売買をする日じゃないし、誰かと会う約束でもしかのか?...今日出掛けたときにでも。』 『...』 隠したいでもないけど、今、あの人の事をどう言い表したらいいのかがわからない。 『しかし、お前は人と話すことに時間を割くような性格じゃないよな。...あ、さっき雨が降ってたな。雨宿り中にでも話をしたのか?...もしかして女の子なのか?...うん?そうなのか?』 『すごいな、全部当たりだよ。さすが父さん。』 『おお、あっさり認めたな。...もしかして、その女の子の事をどう言い表したらいいのかで悩んでるのか?...だとしたら、心配ないさ。人の事を言い表すのは難しい。無理にやらなくていいのさ。』 『その通りです、よく分かったね。フッ、ありがとう。』 『何年一緒にいると思ってるんだ。...そうだ、これだけは覚えておきなさい。...底知れない安心感とか、簡単な、何十年も一緒にいる姿が思い浮かぶような女の子が現れたら、絶対逃さないで捕まえなさい。』 『うーん、何となくわかったような気がする。でも、日本語が変だよ、大丈夫?』 『あぁ、大丈夫さ(ぐうぅー)。』 『ダメじゃん...何か食べようか。』 『お前はラーメン食べてきたんだろ?』 『今の話でお腹すいたから、普通に一食分食べるよ。』 『え?まぁ、いいか。そうしよう。』 (欄外曰く、政河君の父は恋じゃなくて愛の話をしていたから政河君にはピンと来なかったようだ。)
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