10、激重な夫からのラブレター

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 ライザスは欲望というよりも、自己を高めるために戦闘力を強化したいのだろう。   「次こそは旦那さまのお望み通りになればいいわね」  そんな思ってもいないようなことをリリアは口にした。  本当はこのままがいいと願っている心にどうにか蓋をして、次こそは必ずライザスの希望通りにしなければならないと自分に言い聞かせていた。 「ところでリリアさま、本日のお食事はどのようにいたしましょうか?」 「そうね。今日も野菜とフルーツでいいわ」 「パンは少しでも食べられますか?」 「ううん……ちょっと、無理みたい」 「わかりました。明日は午前中にお医者さまがいらっしゃいますから、今日は早めに就寝なさってくださいね」 「ええ、そうするわ」  リリアはにっこり微笑んだ。  マリーが部屋を出ていったあと、リリアはお腹に手を当てて、大きなクッションに寄りかかり目を閉じた。  そして、そのまま少しのあいだ眠ってしまった。
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