17、パーティの珍事

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 リリアはふたりの様子を注視しながら表向きは笑顔で接する。 「ねえ、あたしたちもすこ~しくらい、おすそ分けがあってもいいと思わない?」 「そうよねえ。あたしたち血の繋がった姉妹ですもの。可愛い妹たちに宝石のひとつくらい送ってくれてもいいでしょ?」  リリアは笑顔のまま硬直する。  つまり彼女たちはリリアにせびるつもりなのだ。  ここは断固拒否したいところだが、パーティの前なので事を荒立てたくない。  冷静に対応しておくことにした。 「そうね。あなたたちは家族だもの。旦那さまに伝えておくわ」  リリアが笑顔でそう言うと、ふたりはきゃっきゃっとはしゃぎながら近づいてきた。 「さすがお姉さまだわ。これからは頻繁に行き来したいものね」 「近いうちにお茶会を開いてね。あたしたち飛んでいくわ」  ひとりがリリアの腕をぎゅっと握ってくっついてきた。  これにはさすがにリリアもうんざりする。  どれほど媚を売ってきてももう遅い。  今までの仕打ちに対しての謝罪もない。ただ金目当てなだけだ。
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