1、私たち白い結婚ではないのですか?

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 リリアは慌ててライザスに説明する。 「旦那さま、それはあなたの本心ではないのです。すべてあの変なスキルのせいですから」 「リリア!」  ライザスは必死に説得しようとするリリアの腕を掴んで思いきり顔を近づける。  彼の息遣いが間近に感じられるほどの距離で、リリアはまるで縛りつけられたように身動きがとれなくなった。  そして、彼は言い放つ。 「俺はもうこの衝動を抑えることができない」  ライザスはリリアの首筋にキスをした。  当たり前だが男性経験のないリリアは初めての異性との接触に驚愕し、同時に恐れ、がちがちに固まった。 (どうしよう。どうしよう。このままでは、夫婦生活が始まってしまう!)  先ほどまで手も届かないほど遠かった夫が今や距離感ゼロ。  あまりの変貌ぶりにリリアの感情が追いつかない。  愛のない結婚のはずなのに、夫の【溺愛】が重すぎる。
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