6、夫に初夜を求められています

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 リリアの目から涙がこぼれ落ちる。  ライザスは目を見開き、眉をひそめた。 「なぜ泣くんだ?」 「すみません、少しびっくりしてしまって」 「泣くなよ。そんなことをされたら……」  ライザスは真っ赤な顔で歯を食いしばる。  リリアは逃してもらえるだろうと期待したが、彼の返答は違った。 「興奮が抑えられない!」 (えええええっ!? そっちですかー!!)  リリアの涙が引っ込んだ。  衝撃のあまり呆然としている。 「くっ……可愛いな。もっと泣かせたい。めちゃくちゃに泣かせたい」 「ちっ、ちょっと旦那さま……心の声が洩れてますけど!」 「もういい! 俺はどんな変態だと言われてもかまわない。感情のままに行動することにした」  真面目な顔ではっきり言われて、リリアの表情が引きつった。 (この人は誰!? 冷酷無慈悲な侯爵さまは一体どこへ行ってしまったの?)
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