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時は過ぎる。
学校行って、家に帰って、休日は適当にナオミにショッピングモールに連れてかれてナオミのために浪費させられる。大体それですぐに宇宙人家族との日々は多く過ぎていった。
「由紀夫にいちゃんおーはーよーっ」
目を覚まされて目の前にナオミに覗き込まれているのに気づいた。イソギンチャクにすぎない彼女だ。僕レベルになると健気に毎朝起こしてくれるナオミに可愛らしさと愛着を持ち始めていたのだ。
今日は何か違うんじゃないかと思って、ささっと廊下へ行ってトイレに朝イチで行ってからみんなのいるリビングへ急いだ。ピンク色の彼らの触角が、全員たれ下がっていた。
「どうしたんだ、みんな元気なさそうで」
「よおく聞け人の子よ」
出来立ての肉じゃがをほおばった。できてから急いで食べてしまったからか、口の中をやけどしてしまった。
「明日人の子の人の親が帰ってくるそうだな」
「あー、えーっと」
「明日由紀夫の実の両親が帰ってくるって」
正太郎がよく僕のことを人の子としか呼んでいなかったから僕の親も人の親と言う呼び方になるのかと納得したけれど、遼太郎の注釈を聞いてそれはとんでもないことではないかととても驚いた。
「なんだってっ」
「忘れてたのか由紀夫、だから今日は由紀夫の学校を休んで一緒に最後にプラネタリウムでも見ないかってみんなで言いにきたんだ」
「どうしてプラネタリウムに」
「ナオミが提案した」
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