今日も彼はパチンコ屋で働く

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乾パンのお楽しみといえば、必ず入っていると言っていい、金平糖。 見ると尿管結石を思い出させてくれる、丸くいくつかの突起が存在するトゲトゲした形。1袋の乾パンを食べ切ったご褒美と考えて相違ない。 小さなプラ袋に5粒程入っていて、赤、黄色、緑の配色が目に焼き付く具合も素晴らしい。 「たいへんじゃ、たいへんじゃ~!!」 その大切な大切な金平糖を突然現れた巫女服の女性に奪われてしまったのだ。血相を変えてダッシュしてきたわりには、ツナギの手元では冷静なハンドリングを見せた。 今まさに、右手でつまもうとした金平糖を横からひょいっと、全てかっさらったのだ。 「あむ。………ポリ、ポリ。こんぺいとう、最高じゃのう!」 「あれ!?うちのパチ屋に来てくれていたお姉さまじゃないか!」 「おお、そなたはツナギ!この世界を案内なしにここまでやって来るとは。さすがわしが見込んだだけのことはあるのう!こんぺいとう、馳走になったの」 わしが見込んだ=パチンコ屋の店員としてコキ使った、という図式がツナギの頭の中に甦った。しかし、彼女が元気そうにしている姿を見て、なんだか誇らしい気持ちになったのも確かである。 「オヤガミ様。何があったんですか?そんなに慌てたりして」
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