ステファンの珍🌸田舎暮らし②

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その時、隣にいたステファンが、言った。 「ボクガ、ハコビマス!」 そう叫ぶや否や、ステファンは、ハナばあちゃんを、軽々と抱き上げた。 「ぎゃーー!」 ハナばあちゃんは、死にそうな人とは思えない悲鳴を上げた。 「な、なにするだあ?! この外人は!」 この山陰のド田舎の村では、生の外国人を見ることさえ、ほぼない。 だが、一週間前、このスウェーデン人の金髪ロン毛で青い瞳のステファンが、ホームステイで、我が家へ来たのだ。 あたしも含めて、初めての外国人である。 もちろん、ハナばあちゃんも初めてで、それに、第二次世界大戦で、「異人は青鬼のようだ」と教えられていたので、それをすっかり信じ切っていた。 その青鬼に、お姫様抱っこされているのだ。
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