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夜になると、いつもの様にお茶の集いの人々やってくる。
色々な人が代わる代わる来るので、マサオにとってもいい意味で刺激になりつつあった。
比較的心を許せる人達に、ここ数日であった不躾な輩達との遭遇を話した。
YouTuberについては、どうせもう来ないだろうから"台風が来て大変だったね"という程度で済ませるがベストではないか?とご教示頂いた。
ただ、問題はスティーブンについて。
リーダーの方に聞いてみたところ、そんな人間の前例がないというのだ。
「宗教絡みのボランティアの人たちだと、一部入信させれればという目的の人がいるみたいですよ。本当にただ援助したいという人もいるでしょうが。ただこの人の場合わからないですね。」
「わからないというのは?」
「目的がですよ。仕事の事を聞いたり、嫌がってるのに写真撮ったり。でもお金は大金渡していく。なんなんですかね。」
「話を聞く耳持たないというか、コミュニケーションが一方的なんですよ。僕、からかわれているだけなんですかね?」
「それにしては、お金渡しすぎな気もするんですよね・・・」
「そうですよね。さっき話したYouTuberみたいな目的なんでしょうかね?飯のタネにしようと。」
「そうだとしても、材料として写真一枚は弱すぎるかと思うんですよね。あ、もしかして、お酒飲んで酔っ払ってたとか?」
「うーん・・・酒臭くはなかったかな。酔ってても自分の行いにじゃないですかね?」
「ハハハ・・・上手いこと言いましたね。」
ーーーーーーーーーー
そうこう話している内に、彼らは次の場所に移る時間になったというのでその背中を見送った。
ここからまた、今のような平穏な時間が続けばいいのだが・・・
とにかく、手紙が早くなくなる事を祈るしかなかった。
たかだか紙一枚だが、これが無くなるだけで彼への思いも完全に無くなるのだから。
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