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二話
宇多川先輩を追いかけて。
やっと追いついたと思ったら、宇多川先輩が急に止まった。
そこには少し大きめのドアがあり、オシャレな模様が書かれていた。
「ここ.....?」
「まぁまぁ、説明はあとで!多分俺等が最後だろうし、早く中に入るぞ〜!」
そう言って宇多川先輩はドアを開けた。
ガチャ、と大きな音を立ててその先に見えたのは数人の高校生達だった。
(皆んな制服着てる.....。って事は下校中に誘拐された?)
「宇多川、やっぱりお前が最後じゃねぇか!」
一人、背の高く怖そうな人が宇多川先輩に怒鳴る。
だが宇多川先輩はそれに動じず、のほほんとしながら会話をしていく。
「いやぁ〜!道に迷っちゃって!」
「やっぱり迷ってるじゃねぇか!!」
「迷ってたんすか....!?」
どうやら俺達は道に迷って遅くなった様だった。宇多川先輩勘弁してください....。
怖そうな人は宇多川先輩にハリセンで頭を叩く。
(何処に隠してたんだよ.....)
「まぁまぁ〜........無事揃ったからいいじゃ〜ん?早く説明するヨ」
すると、宇多川先輩と怖そうな人よりかも少し身長が低めな人が話し始める。
どうやら皆んなのまとめ役的なポジションのようだ。
「じゃあまず新入り君達、そこに並んで」
指を刺された場所に経ったのは俺とレイナ合わせて四人。
「うん。.....じゃあまず僕の名前から紹介しといてあげる。僕の名前は緑郎風河。ここの隊長だよ。隊長とお呼び。」
そう言って緑郎さん....隊長はドヤ顔をする。
(キャラ濃ゆ.....!!)
「じゃあ君達、自己紹介して。名前と前世ね。」
(前世って.....まずい!!)
俺はレイナの方を見る。レイナはいつもと変わらず、すんとした顔をして立っている。
(この顔.....さては何も考えてないな!!)
「はい、まず君から」
隊長から指を刺された身長の低い男の子はたじたじしながら答える
「ぼ、僕は朝一実里です.....。前世は回復師でした.....!」
朝一さんは少し怖がっているようだった。
「朝一くんありがとう、じゃあ次となりの子。」
「はい!自分は鬼気龍です!前世は魔物使いっす!」
鬼気くんは手を後ろで構えて、元気に挨拶する。
「鬼気くんありがとう。じゃあ次、君ね」
隊長はレイナを指刺す。
(レイナ.....お前どーするんだよ!?!?)
「俺の名前は.......」
レイナは俯いて少し迷っているそぶりを見せる。
(そうだぞレイナ、お前真面目そうに見えて脳筋だからな!!ちゃんと考えろよ!?!?)
するとレイナはまた隊長に顔を向けて言った。
「俺の名前は二葉零名。前世の記憶はない。」
そうレイナが言ったとたん周りが少しざわめく。
(あーくそ脳筋!!!!)
「チョット、皆んな落ち着いてね。たまにいるデショ、今まで前世の記憶を思い出す機会がなかった子。」
.....なるほど。
どうやら前世の記憶は何かキッカケがいるらしい。俺は田んぼに落っこちた衝撃で思い出したが.......。そう言えば、レイナは何かあったか?
レイナは....うん。何もない。
だからあいつ前世の記憶がねぇのかよ.....。
そこで俺は思い出す。
そういえば俺等中学のとき......
「最後、君」
俺は隊長に呼ばれる。
「あ、はい!」
急に呼ばれてドキリとする
「えと、二葉椎名です。レイナとは双子で、その.....実は俺もまだよくわかっていません」
俺は苦笑いする。
......残念ながら俺には回復師とやらや魔物使いとやらについてはよく知らない。
俺が思い出してるのは、"何かの怪物と戦っていた事だけ"だ。
「.....?珍しいね、一度思い出したら少しずつ思い出して行くものだけど。珍しい双子〜」
隊長は物珍しそうに俺達を見る。
まぁ....俺田んぼから落っこちただけだしなぁ
「じゃあ、次は君達の先輩を紹介するヨ。耳の穴かっぽじって聞きなね。」
そう言って隊長は宇多川先輩達を前に出させた。
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本日出て来た人物達
名前 緑郎風河(ろくろう ふうが)
高校三年生
隊長らしい。
名前 朝一実里(あさかず みのり)
高校一年生
前世は回復師
名前 鬼気 龍(おにき りゅう)
高校一年生
前世は魔物使い
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しきです!
投稿できてなくてごめんなさい....w
これからはアップしていきます!
(というか誰か見てくれないかな......w)
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