四話

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四話

「ーーー全員揃った?」 隊長が皆んなをぐるりと見渡す。 ここはロッカールーム。何かここでするのだろうか。 「......じゃ、早速特訓をしようか」 (特訓?) 「皆んな説明のときにみたと思うけど、服に着替えるよ」 服....あぁあれか。 俺達は隊長に言われた通りに服に着替えようとする。 「なぁシイナ」 「んー?」 「ロッカー、流石に何も入ってーー」 「だぁほ入ってるわけないだろ」 俺はロッカーを開けて服を取り出す。それにしてもいい生地だな() レイナは俺がロッカーを開けているのを見て自分もロッカーを開ける。 (何が怖いんだこいつは.....) 先輩達が皆んなロッカールームから出て行くので俺はいそいそと着替え始めた。 「椎名くん....と零名くん.....であってる?」 確かこの子は朝一くんといったか。俺等の表情を見ながら話しかけてくる。 「うん。俺がシイナでこのアホそうなのがレイナ。苗字だと分かりにくいから名前で呼んでくれると嬉しいな」 俺は朝一くんを怖がらせないように笑う。周りが周りだからな。怖がるのも凄く分かる。 「よ、よろしくね!椎名くん、零名くん!」 「うん!よろしくな!」 「あぁ、よろしく頼む」 とりあえず朝一くんとは仲良くなれそうだ。 .....あとは..... 「.....?どうした双子のかたほう。俺に見惚れたか?」 「違う。ただ仲良くなりたいなってだけ」 鬼気くんはどうやら朝一くんとは違って強気なようだ。やはり前世の記憶が完全にあるからだろうか....? 「俺は自己紹介した通り二葉椎名。名前で呼んでくれ」 「じゃあ俺も名前で呼んでくれて構わないぞ。鬼気龍だ。」 「分かった。オニキリュウくんよろしくな」 「んでお前はフルネームで呼んでんだ」 どうやらレイナはフルネームを名前と勘違いしたようだった。もっとちゃんと考えろ!? 「椎名じゃないほう....?」 「零名だ。」 「レイナか!覚えたぞ!」 龍はガッツポーズをする。 「よ、よかったね!」 「おお!実里くんか!気づかなかった!」 「身長低いよね......」 朝一くんは落ち込む 「ま、まぁまぁ!朝一くんもこれから身長伸びしろ沢山あるしね!龍を越すかもしれないよ!」 俺は朝一くんを励ます。 見た感じ身長は隊長と変わらないけど....。あれ、もしかして隊長の方がヒクインジャ ガラッ ロッカールームの扉が開く 「お前らァ、親睦会の調子はどうだぁ?」 五十嵐先輩がやってきた 「めちゃくちゃ順調です!名前呼びで呼び合う中です!」 「.....そぉか。ならいい。さっさと行くぞ」 俺達はいそいそとロッカールームから出る準備をする。 俺とレイナは少し長い髪を後ろで結んで 朝一くんは手を握りしめて 龍はバンダナを頭につけて ロッカールームを出た。
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