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サンダー登場
ハイがノックをした。
「ご飯ができた。一階に降りてきてくれ」
片付けだけで休み時間は終了した。
一階にあるキッチンとダイニングテーブルの部屋に入る。テレビも置かれているがついていなかった。代わりにクラシック音楽が流れていた。独特だが美味しそうな香りがする。ジョージは空腹を思い出した。
「クラシックお好きなんですか」
ハイは笑顔で答えた。
「音楽は大好きだ。父はヴァイオリンが得意で、俺も父から習った。ピアノも得意だ」
「ハイはクラシックオタクだよ。バッハのシャコなんとかが好きでもう聞き飽きた」
突如、声がした。振り返ると、長身の男がいた。風呂上がりなのか、タオルを首にかけ、タンクトップにハーフパンツという格好をしている。服越しに見事な筋肉が見える。ジョージは気恥ずかしくなった。
風呂上がりで上気しているからか頬の痣がほんのり色づいている。同じ筋肉隆々でもハイにはかっこいいという感想が出るのに対し、サンダーには色っぽいという感想が出る。
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