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サンダーは食べながらも喋る。誰も聞いていなくても喋る。まさに人間ラジオだ。一方、隣のハイは黙々と綺麗に食べる。同じプロジェクトにいなければ接点すらなかっただろう。
「またな」
机を拭き、食器をキッチンに片付けると、サンダーは上に上がった。嵐のような男だ。
「どこに行くんですか」
トムが聞くと、ハイは言った。
「どうせ女だろう」
規約を思い出した。異性を連れ込んでいるのはサンダーか。
「あいつは女を取っ替え引っ替えしている。はじめの頃は部屋に女を連れ込んでいた。夜中に女の声が煩かったこともある」
ジョージは顔を赤らめた。ちらりとトムを見ると少し不機嫌そうだった。
ー同族嫌悪。
ジョージは内心思った。
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