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マルチナ登場
全員食べ終わったタイミングでハイが立ち上がる。
「…来ないな」
ハイは立ち上がった。
「二階に行く」
こっそり二人は様子を見に行くことにした。ハイはたぶん誰かのもとに行くだろう。おそらく面接のときの女だ。
このとき、二人には下世話な仮説が立っていた。ハイは彼女と恋人同士ではないか。
もしかしたらロマンスが見られるかもしれない。トムは好奇心に忠実だ。ジョージを誘う。
「嫌だね、一人でいってきたら。洗い物をしているから、トムだけ行きなよ」
ジョージは色恋沙汰がやはり苦手なままだ。顔立ちが悪くない話やロザンヌが自分を思い続けていた話は理解できても、一度身についたものを払拭するには時間がいる。ロマンスなど自分には関係ない。
「一人じゃいけない!」
トムはジョージの腕を引っ張る。ジョージは小さくため息を付いた。
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