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朝日楼
ジープはだいぶ遠回りしたのか、モンスター対策局に着く頃には日が落ちかけていた。
「着いたぞ」
二人共寝てしまっていた事に気づいた。
ハイに手伝ってもらい、トムとジョージは入寮した。既に荷物を運んだトラックは到着していた。トムとジョージが乗ったジープにあるものはジョージが給料を貯めて買った安物のアコースティックギターだけだ。
「ギターか」
「はい。たまにギターを弾きます」
ジョージが答えると、ハイは嬉しそうだった。
「俺も楽器演奏が好きだ。一緒に何かを演奏したいな」
割とこの軍人とは気が合いそうだ。
「俺はギター弾けないや」
トムが話に入ろうとする。トムは流行の歌謡曲なら知っているがあまり昔の楽曲は好きではないようだ。クラシック音楽など聴かせたら寝てしまうくらいだ。先程の民謡も学校の授業で聴いたからCDを貸したらたまたま気に入ったくらいのものだ。
「音楽はいいぞ」
ハイが笑いながら返した。
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