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「ジョージは「義」、トムは「孝」だ。まずはトムの部屋に搬入をしようか」
「ジョージと離れるのか、がっかり」
「義」は西側、「孝」は東側に位置していたから丁度向かいだ。大して離れていない気がする。
「南側は俺とサンダーもいる。淋しくない。たまに誰かのところに集まることもあるぞ」
「いえ、いい…かな」
一人でのんびりできるのは嫌いではない。マルチナも接触はしてこないだろう。ジョージは恋愛対象になりにくい自信ならある。
ただ、音漏れには気をつけようと思った。ジョージはとにかく音楽が好きで、部屋にいる時は何かをかけるだろう。
「む。そういえば」
ハイが照れながら言った。
「俺はヴァイオリンをたまに弾くから迷惑をかけてしまう。煩かったら教えて欲しい」
失礼ながら、意外だと思ってしまった。しかし、彼の奏でる音色にも興味が湧いた。
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