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小説家志望のあいだでは、さいきんではフリーの投稿サイトに小説を載せることも重要な作品公開の手段になっている。 あたしも、小説投稿サイトで自作の小説を公開している。
反応なんかはまだまだ少ないんだけど、地道にアップしていけばいつか感想がもらえたりするかもと思っている。
毎日ワンシーンずつアップしてきた小説も、今日ラストシーンをアップしたら、ひとまず完結だ。
もちろん、まだまだ直したいところはあるから、これからさらに推敲を重ねる。大幅に変えるところも出てくるかもしれない。ほんとうの校了はとうぶん先なんだけど。
とか一人ごちつつ、今日の分をアップするためにマイページを開く。
画面左端に踊る赤い文字に、目が飛び出た。
『感想が書かれました!』
ほんと!?
はやる鼓動を抑えて、数週間前にアップしたプロローグの部分の感想ページを開く。
死にたい主人公に言う死神の言葉。
『一年後の未来では……もう絶対に死にたくないと思ってる』
そのセリフに、しびれました。
画面に表示された、そのたったの三行が星の列になって、あたしの目の中にスパークリングのように飛び込んできた。
熱くて強い、光の粒が舞うような。感じたことのない気持ちがきらきら、ぱちぱちと胸に踊り、たゆたっていた。
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