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一方、現場放管担当として採用された瓢タンの当面のやることは毎日全国から集まってくる作業員やJV職員の放射線教育だった。一般の現場しか知らない作業者たちに原発構内での放射線管理ルールを教えるのだ。教育はまず電力会社が全企業対象にJヴィレッジで毎日百人単位で教育する。これをAB教育という座学でJヴィレッジの会議室で行った。
そして各企業単位でそれぞれの仕事に合わせたルールを教育する。土木もあれば建築もあれ、汚染水の装置系、電源系など復旧工事は様々だが主として当初は土木建築の人数が多い。日立東芝などが活躍できるのは原子炉周りの作業だから設備土木建築の後になる。
国内作業者も千差万別で、下請け作業員の中には多重下請けの構造で、反社組織から派遣された全身唐獅子のタトーなどはありふれた光景だった。電力会社からは下着も支給されるので着替えの時に裸になったときにわかる。
タトーがあるからやくざ者とは限らない。とび職人にはタトーが多い。見分けは、目を合わせるかどうかだ。多重下請けの反社組織から来た者は目を合わせなかった。
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