1F原発復旧3号機カバー酔夢譚

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 3号機JVのルールでは30歳前は原則として事務所勤務であった。瓢タンは現場採用の現場放管(放射線管理)なので32歳でも現場に行くが、法令上の被ばく基準を守っていればいい。事務所には全国の工事現場から職員が3か月交代でやってくるが、年寄りから先に派遣されてくる。若手は家族の同意が有られそうにもなかったからだ。亭主元気で留守がいい、ってことで年寄りになると家族の同意も得やすい。孫の写真を忍ばせて北海道から沖縄より遠路はるばるやってくる者もいた。他のゼネコンも同様だったし、全国からやってくる下請けの作業員も年寄りが多く、事務所の平均年齢が60歳に近い。  まずはゼネコン職員が50人、下請け作業員が50人。それだけの人数が集まったが、ここで問題はかき集めた皆が原発を初めて経験することだ。原発で仕事する場合はまず中央登録といって一元管理元から登録NOをもらうこと。
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