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翌日登校すると中山はティッシュで鼻水をかんでいた。
「風邪ひいたの?」僕は声をかけた。
「そうらしい」
中山の姿を見てよほど校長先生にでも告発しようかなと思ったがやめた。
自分の席で鼻をかんでいる中山は気の毒だと考えた。
「寒いね」
「暖房かかっていないのじゃないの」
まだ生徒は僕と中山の二人きりであった。
「エアコンを使うよ」僕はエアコンのスイッチを押した。
「助かった」
「気が付かなかったの?」
「いやまだつけるの早いかなと思って」
「早くないよ」
「そうかな?」
「そうだよ」
中山は制服のスラックスの中に体育のジャージを履いていた。
「そんな格好してトイレはどうするの」
「個室でするのだ」
「オレはももひきはいてきた」
僕はエアコンの温風にあたったので身体は温まったのだ。
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