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再デリバリー
ピンポーン。再度モニターに人が映し出される。
「僕が出るよ。あっ、さっきのデリバリーのお兄さんだ。届け忘れた物があるらしい」
「何か届いてないものってあったっけ。ピザとポテトと飲み物はあるし……うーん?」
「もう開けちゃったわ。何だろうね?」
ピンポーン。今度は玄関のチャイムが鳴った。
彼氏がドアを開ける。デリバリーのお兄さんは何も話さないみたいで、不審な空気が漂っている。
「すみません。届け忘れていたものって何ですか?」
「ここって棚野さんのお宅ですか?」
「ええそうですけど……ポテトか飲み物とかですか?何を忘れられていたんですか?」
彼氏がそう問いかけると、デリバリーの男はドアを大きく開けて玄関に身を乗り出してきた。
「何で棚野さんがいないんですか? あなたは誰ですか?」
「ちょっと何言ってるんですか、こっちに来ないでくださいよ!」
「そもそもあなたは棚野さんの友達ですか? 棚野さんを呼んでもらえますか?」
「わたしは芽依の彼氏ですよ、あなたは誰ですか? これ以上入ってきたら不審者として警察に通報しますから!」
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