10人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
差し出された契約書を受け取った俺は、項目を一つずつ確認していく。
契約金の希望金額は三万円。
支払いは後払い。
そして、契約期間はとりあえず一週間か。
他の項目もしっかりチェックされてるし、サインも書かれている。
問題なさそうだ。
「よし、ならこれで契約完了だな。 お疲れ様。 調査を開始するのは明日からでも良い? 今日はもうこんな時間だから」
「大丈夫です! では明日、またお邪魔しますね。 本当にありがとうございました、宗十郎さん。 ライネちゃんもまたね」
「うん、ばいばーい」
挨拶を一通り終えると雪乃は立ち上がり、もう一度お辞儀をして帰っていった。
テーブルの上には例の妹さんの写真が残されている。
俺はその写真を手に取り、使い魔のドローン。
人工知能アリスが搭載された、幾つかの魔術を仕込んであるカラス型のドローンに覚えさせ、明日の準備を進めていると。
「お兄ちゃーん、お腹空いたー」
「はいはい、じゃあスーパーに行くとしますかね。 ライネも一緒に来るか?」
「んーん、待ってる。 今から外出るのめんどくさいもん」
ああ、そう……。
最初のコメントを投稿しよう!