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魔女にして魔女にあらず…?
『…てな訳で、そなたをこの魔女の国、我がマジョリナーサに置いておくことはできぬ。よって追放処分とする』
『そ、そんな…そんな些細な『訳』で…って、あッ、あれ~ぇ〜ッ…!』
…あれ~ぇ〜ッ…れ~ッ…〜ッ…
と、彼女…マジョリン・サーマが、そのマジョリナーサの元締めによって突き落とされた先は、ここ下界のある森の中でした。
そして、それから早くも数ヶ月が過ぎ…
「よ…っと」
魔女の必須アイテム、空飛ぶホウキでもって買い物に。あれから自身が暮らすようになった、この森の手前でもってマジョリンは、そのホウキから降りました。
そう、なにせ深い森ゆえ、枝葉の隙間がなく着陸が難しいので、そこからは徒歩で自宅へと向かうのです。
ともあれ、それから僅かな木漏れ日の下、その長い黒髪や、いかにもらしき黒装束、はたまた買い物袋など揺らしつつゆくことしばし。
やがて、その若き美貌の魔女の目に、なにやらぶら〜ん…と、ぶら下がるものが映りました。
「おぉ…っと、またかの。いんや、ここは本当に多いのう〜」
などとボヤきながら、ほどなく間近に。そこでマジョリンは、手中のホウキや買い物袋を、いったん足下に置きました。
そして、
「ミラクルミラクルイマニクル〜ッ…」
なんだか呪文のようなものを唱えれば、その木の枝にぶら下がっているものが、どさりと地へ落ちたではありませんか。
そうかと思うと、いまや地に横たわったそれの状態を、しゃがみ込み込みチェックし始めます。
「う〜む、どうやらホヤホヤのようじゃが、すでに息はないのう〜…」
いったい何のホヤホヤか、とにかく『それ』すなわち、若い男性の自〇体です。
が、そこで驚いていてはいけません。
「エコエコアザ…じゃなくって、エコエコエコカー…エコエコエコバッグ…エコエコ…」
さらにマジョリンが、あらたな呪文を唱えれば…
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