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「あ、クソ。ジャガイモが出てこねえ」
缶を振ると、数滴のカレーと共にジャガイモがころりと転がって雪の上に落ちた。
「うわ、結構デカかったのにもったいねー!」
誰もいないのをいいことに思いきり叫ぶと、シュッと口から煙が出た。
「うわっ、おっさんと同じだ」
何も意識していないのに、自然とシュッシュッと口から煙が出る。
「おーい、兄ちゃん。コンビニでスプーンもらって来たぞって、遅かったか……」
おじさんが魔法陣の上で残念そうに雪の上のジャガイモを見て笑った。
了
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