第8話 突然のカミングアウト(7)

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「っ、あは……やっぱ高山さん、ちょっとクサすぎ」 「うるせえな。お前だって満更でもないくせに」  照れ隠し半分で茶化せば、高山も同じように返してくる。それから、どちらからともなく笑みがこぼれ、気がつけばクスクスと笑い合っていた。 「侑人がその気なら、とりあえず式でも挙げるか」 「えー、本気かよ? 普通はその前に同棲するもんだろ」 「それもそうか。じゃあ、同棲してしばらく経ったらだな」  カラっとした口ぶりについ苦笑してしまう。どこまで本気なのかわからない話をしながらも、今この瞬間が愛おしくてたまらなくなる。  侑人はしっかりと頷いたのちに、高山と手を重ねた。 「……ふつつかものですが、よろしくお願いします」 「こちらこそ」  そんな言葉を交して、再び寄り添い合い――そして、ともに歩む未来に思いを馳せる。夢に描いてきた光景は、もう手を伸ばせば届くところにあった。
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