第9話 結婚式と、それから…(6)★

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「『もっと』? ……ったく、ケツの穴もこんなにパクパクさせやがって」 「っん……高山、さん」 「わかってるよ。欲しくてたまらないんだろ」 「ん、あ――ああぁっ!」  喪失感を味わうまでもなかった。再び奥深くまで貫かれ、侑人は歓喜の声を上げる。  高山はすぐに動こうとせず、微笑みを携えたまま問いかけてきた。 「今度はお前の好きにしてやりたい。なあ、俺にどうされたい?」   まるでご褒美だとでも言うかのように。その声色はどこまでも慈愛に満ちていて、侑人の唇が自然と言葉を紡いだ。 「……な、名前呼んで」 「ああ、侑人」 「いっぱいキスして……頭、撫でて」  思考がぼんやりとしていて、自分でも何を口走っているのかわからない。しかし、高山は嬉しそうに目を細めて望みどおりにしてくれた。 「侑人、可愛い」  額にそっと口づけを落とし、目元や頬にもキスの雨を降らせる。それから頭に手を置くと、愛おしげにゆっくり撫でてくれた。 「んっ、……ん」  達したばかりの体はひどく鋭敏で、少し触れられただけでもビクビクと震えてしまう。  けれど、もっとしてほしくてたまらない。――気持ちいい。愛されているのが伝わってきてすごく感じる。
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