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「え?」
申し訳なさそうに告げられた言葉に、舞い上がっていた気持ちが一瞬にしてしぼむ。
本当は今すぐにでも会いたかった。出張から帰ってきた高山を、誰よりも労ってあげたかった。けれど、ここで駄々をこねても迷惑になるだけだと思い直し、なんとか平静を装って相槌を打つ。
「そう、なんだ」
『待ってなくていいから、今日のところは寝ててくれ。そっちは明日も仕事だろ?』
「……うん。高山さんこそ、無理して体壊さないよう気をつけて」
納得はしているつもりだが落胆を隠しきれない。通話を終えると、侑人は深く息をついてベッドへと寝転がった。
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