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その滑りを借りて激しく責め立てていくものの、侑人の眉根が切なげに寄る。
(っ、やっぱ物足りない。後ろが、疼いて……っ)
何度も高山に抱かれ、さんざん教え込まされた体だ。今さらこんなもので事足りるはずもないのだと思い知らされてしまう。
我ながら恥ずかしくてたまらない。けれど、どうしようもなくて、侑人はベッド脇のサイドボードへと手を伸ばした。
取り出したのはローションのチューブ。そして、つい先日購入したばかりの品が入った収納袋だった。
「うわあ……」
中から出てきたものを見て、思わず顔を引きつらせる。
――バイブレーション機能が搭載された、電動アナルビーズ。柔らかなシリコン素材をしており、全長は二十センチほど。直腸の奥まで届くような代物である。
(ネットでこんなのまで買っちゃって。俺、何してんだろ)
自慰の物足りなさと欲求不満、そして高山に対する恋しさが募った末に、魔が差したのだ。実を言うと、最近はすっかりこれに頼りっぱなしである。
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