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第1話 俺と結婚するか?(2)★
(……ムカつく)
侑人は唇を噛んだ。わざわざ言わせようとするなんて、まさに「オヤジくさい」と思うし、人として趣味が悪い。
「恥ずかしいからやだ」
「言わないとやらねえぞ?」
高山が意地悪く笑って、亀頭を後孔に擦りつけてくる。
そこは物欲しそうにヒクつき、今にも高山のものを受け入れたがっていた。だというのに当人は一向に挿入しようとはせず、ただ入口を擦るだけだ。
「ん……ふっ」
もどかしさに侑人は腰を揺らしてみる。が、それでも動こうとしてくれない。
(くそ、このエロオヤジ)
心の中で悪態をつくも、体の疼きはますます酷くなるばかりだ。
早く欲しい――次第にそれだけしか考えられなくなって、観念するしかなかった。渋々と蚊の鳴くような声で呟く。
「ほ、ほし……」
「ん?」
「いいから、早く挿れろよ……っ」
半ば自棄になって言い放てば、高山は眉根を寄せて苦笑した。
「本当は、もっと可愛げのある感じでねだってほしいんだが」
「わ、悪かったなっ。可愛げがなくて!」
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