3人が本棚に入れています
本棚に追加
冬花side
『お前、自分の事可愛いとでも思ってんの?まじキモブスだから』
幼稚園の頃からずっと一緒に居た近所に住んでる大好きな幼なじみの瀧春花君ことはーちゃんはそう言って私のチョコを川に投げ捨てた。
小ちゃい頃はいつも手を繋いで幼稚園に行ってたし、小学生の頃だって毎日一緒に学校に行って学校が終わったら2人でいつもうちの庭で縄跳びして遊んだりとかしてて、私はずっとそれが当たり前の毎日だと思ってたし、私ははーちゃんが好きだからはーちゃんもきっとそうなんだって心のどこかで当然のように思ってた。
だから初めて中学生になった年のバレンタインにはーちゃんのために作ったチョコを渡した時、こんなの要らないって川に捨てられた時は凄くびっくりして、同じくらい凄く悲しくなった。
その事を泣きながらお母さんに話したら『あんたと同じではーちゃんもいつまでも子供じゃないからしょうがないわね』って困ったような顔で笑って言ってた。
あの日からはーちゃんと何となく距離を感じるようになって おはよう って挨拶もいつもみたいに言えなくなった。
はーちゃん、私昨日ね!…
はーちゃん、私この間友達の夕実ちゃんと…
はーちゃん聞いたよ!この前の体育の徒競走で1番だったんだってね!さすが…
はーちゃんと話したい事いっぱいいっぱいあるのに今ははーちゃんに話しかけるのが怖くて仕方ない。
『ガキじゃねんだからいつまでもくっついてんなよ。本当マジでうざいから』
あんなにはーちゃんに嫌われてたのも知らずに私なんで両思いだとか思ってたんだろう…「本当馬鹿すぎる…」
はーちゃんに迷惑をかけないように高校ははーちゃんと違うとこを選んだ。
ねぇはーちゃん、いつもはーちゃんに迷惑かけてたのに気付かないでごめんね?
最初のコメントを投稿しよう!