冬花side

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「ふーちんって彼氏いんの?」 唐突な友人の質問にびっくりして食べていたりんご味のグミをブッと吐いてしまった。 「なっ、なに急に!?」 「いやぁ何か今超気になったから」 「今?」 「そう、今。で、居るの?」 「居ないよ…」 5限目に使う教科書を鞄から出しながら言うと「つまんない」と睦美(むつみ)はブーと頬を膨らませた。 「そう言う睦美は居るの?」 「居なくてつまんないからふーちんに聞いたんだよ。でも聞いてもつまんなかったけど」 「ご期待に添えずごめんなさいね」 「本当それな」 ビッと私を指差して睦美は紙パックの苺ミルクをストローでジュ〜と吸った。
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