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「?かいちょー?」
頭を抱える六花を見て何かを察した楠はミックスゼリーの蓋を剥がしながら言う。
「……あ。生徒会のことなら心配いらないよ。会長が倒れたって言ったら皆一目散にパソコン開いて会長の分の仕事してたし」
「……嘘」
「ほんとほんと。会長に頼りすぎてたって反省してたし。んーっ!ゼリーうまっ!」
……『頼りすぎてた』……って、ここ最近私の方が皆に頼ってばかりで全然仕事出来てなかったのに……
生徒会の皆に心配……かけちゃったかな。
「……」
「それと、俺も……ごめん」
「……何が?」
「朝。補習行けなくて」
「あぁ……」
そうだった。忘れてた。
「実は朝、海外に住んでる姉ちゃんの旦那さんから電話があって。姉ちゃんが倒れた……って。それで俺パニクって……でも結局ただの二日酔いだったんだけど。気が付いたらもう補習始まってる時間で。でも、かいちょーの連絡先も知らないし、急いで学校行ったんだけど着いた時にはもうかいちょーいなくて……」
「……」
「本当に、ごめん。それに、かいちょーが過労で倒れたのだって半分俺のせいみたいなもんだし……」
楠はあぐらをかきながらも軽く頭を下げた。
「……」
「ごめんなさい。お願いしてるのはこっちなのに……」
学校でこの男を見かけた時、怒りの感情と一緒に、どこかホッとした自分がいた。
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