今日しか無い毎日の中で

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目を覚ませば外が賑やかで、朝食を摂り父様に何があるのかと尋ねれば騎士団長と姫様が結婚式を行うという事で国をあげて祝っているのだという。どんな人達なのだろう…騎士団長と姫様か。 父様と教会へ向かえば既に人だかりが出来ていて、皆が祝いの言葉を次々に述べていて、私はどんな人か見たくて背伸びをしてみたりしたが全く見えない。 まぁ見えなくても構わないかと思っていたが、こんなに祝福される二人なのだからさぞかしお似合いなのだろうと思う。まだ次々と人が来て、皆が一目見ようと前へ前へ出ようとしていて、私も押されてしまい人の山から押し出されて倒れてしまった。 辺りは静まり返り、私が起き上がれば目の前には赤い絨毯がありハッとして顔を上げると正装の男女が腕を組んでこちらを見つめている。 私は二人の花道に倒れ出てしまったようで、申し訳なくて慌てて立ち上がりその場から離れようとしたが正装の男性に腕を掴まれる。 「あんたはどこまで俺の心を掻き乱せば気が済むんだ」 「何を…言って…?」 「ディルク。そのような者は置いておきなさい。貴方は私の夫となる男なのですよ」 女性はツンとした態度で言い放ち、他の人達もそうだそうだと声を上げ始め私に罵声を浴びせる者も現れ始めた。
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