今日しか無い毎日の中で

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小鳥のさえずりで目を覚ます。起き上がると見知らぬ部屋で、辺りを見回すが全く見覚えがなく青に金の装飾の施された天蓋付きキングサイズのベッドで目を覚ましていた。 隣に触れてみても温もりは無く、ベッドから下りて窓を開けてみても全く知らない光景が広がっている。大きな街の中ではなく長閑な街の中で緑豊かで、皆ゆったりと時間を過ごしているように見える。 しかし…私は監禁されてもいないようだし誘拐されたわけでもなさそうだけれど…部屋の中は白を基調としていて青い家具もあり、清潔感がある部屋だ。 クローゼットを開けてみれば二つのサイズの服があり、小さい方を手に取り着替えてみればサイズが合っていた。この大きい方は誰のものだろうかと手に取ってみるが、全くわからないので元に戻して部屋を出る。 廊下も清潔感漂う雰囲気で統一されていて、私は建物の中を見て歩く。メイドや執事も居て私に一礼してくれるが、私は彼らを全く知らない。 「あの…ここは…」 「ディルク様の領地でこの建物はディルク様とソレイユ様の御屋敷です」 「ソレイユ様?えっと、私と同じ名前の」 「貴方様です」 「私…ですか。その、ありがとうございます」 メイドに声をかければ笑みを浮かべて答えてくれて、私はメイドにお礼を言ったがディルクとはどんな人なのだろう。
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