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ある日目を覚ますと外がいつもより賑やかで、寝巻きから着替えて朝食をとり父様に尋ねればどうやら騎士達の帰還の日だと言われた。
どうやら他国との戦争へと向かった騎士達は、勝利をして帰ってくるらしく父様も外へと出てゆき私もついてゆく。皆大通りの両脇で声援を送っていて、私も見ていれば馬に乗った騎士達が来るのが見えた。
先頭の騎士は凛としていて、こちらを見て目が合った。擦り傷が頬にあり綺麗な顔が勿体ない…そう思っていれば女性達の話し声が聞こえてくる。
「やっぱりディルク様素敵よねぇ」
「あの身体に抱かれたいわぁ」
「彼女も居ないみたいだし私告白しちゃおうかしら」
どうやら先頭の人はディルクと言う名前らしく、女性人気が高いみたいだ。私には関係の無い事だと思っていれば、父様から夜は城の宴に招待されたようで私も同席するよう言われたので夜に城へと向かった。
様々な料理も並べられ、皆勝利を祝い盛り上がっていた。ディルクは女性達に酒を注がれたり誘惑されているようだが顔色一つ変えず食事をしていて、どこか鬱陶しいと思っているようにも見えてしまう。
「少し外の空気を吸いたいのですが、迷うといけないのでついてきていただけますか」
「ちょっと!私達がディルク様と」
「少ししたら戻る」
ディルクは私と一緒に食堂を出て扉が閉まってからディルクを見てみればため息をついていて、私は余計な事をしてしまったのだろうかと心配になってしまった。
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