ただ、好きなだけ

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きゅっと唇を結んだ彼は自分の言葉に応える様に手を握り、指を絡めて恋人繋ぎにした。そしてそのまま口元に引き寄せキスをした後、「もう出すね..」と溜まりに溜まった想いを吐き出す様に勢いよく動き出した。さっき迄届いていなかった奥が彼のでいっぱいいっぱいになり、自分のあられもない声が更に大きくなっていく。 「春っ、出すよ──っ」 「うんっ..!──っあ」 グンッと突かれた直後、中でドクドクと凛太郎の性器が脈打つのが分かった。果てた直後、力がだらんと抜けた自分の身体をギュッと挿れたまま抱き締めてから、凛太郎は性器にぴったり付いたゴムを外した。白濁のソレがたぷんと中で揺れるのが見え思わず目を逸らす。取り敢えず今日はここ迄か。体力が尽きた自分はぼんやりそんな事を思いながら寝返りを打とうとしたその時。パチンッと乾いた音が室内に響き、ビクッと体を揺らす。恐る恐る振り返ると、再び最初と同じ大きさをした性器にまた新たなゴムが彼の手によって付け替えられていた。 (.....え?もしかして時間戻った?いやいやいや、まさか....は?) 元気になった彼の性器を見て頭が追いつかない。ぐるぐる思考を巡らせる自分を置いてけぼりに、満面の笑みで「さてと」と俺の身体を優しく押し倒す。ポスッと倒れた自分は数秒固まった後我に返り「待て待て待て待て!」と制する。 「何でまたヤる流れになってるんだ...?ていうか何でそんなに元気になってる...?」 「え...あ、いや..春とエッチ出来るなんて夢みたいで...嬉し過ぎて直ぐ勃っちゃって。まだまだ元気だから──もう一回シよ」 ──まさかコイツ...絶倫ってやつなんじゃ.. サーッと青褪める自分とは対照的に、頬を紅潮させ「春..」と再びアソコに性器を押し当ててくる凛太郎。ずぷぷ..とゆっくり挿入されたかと思いきや、最初とは違い、遠慮なく凛太郎は激しく動き出す。俺は半分悲鳴みたいな声を上げながら最初よりみっともない声を上げる羽目になってしまった。     追記..彼曰く童貞だったらしいが絶対違うと思う。四回戦目でようやく果てた凛太郎は、すっきりとした爽やかな表情で水を飲んでいた。俺はというと──体力と果て過ぎた影響でぐったり死体の様に力尽きていた。そこで意識は途絶えてしまった。 ────── ──
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