【第一部】・・・序章《プロローグ……①》

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【第一部】・・・序章《プロローグ……①》

「いつもご苦労様です!」  ニコリと笑いギルドの受付で冒険者たちを迎える。そう私は、ギルドの受付嬢だ。  私の名前は明乃泪(めいのるい)、十六歳。この世界では、ルイ・メイノと名乗っている。  ここは、スルトバイスという世界らしい。なぜ私が異世界に居るのかって?  それは約半年前に、この世界のチクトス国の城で神官により召喚されたからだ。  そうあの日、私は……。  ――時は、半年前に遡る――  私は高校の帰り、親友の聖清美(ひじりきよみ)と公園の近くを歩いていた。 「ねぇ、泪。今日のテストどうだった?」 「アハハハハ……どうだろうね」 「どうだろうねって……。まさか、半分も書けなかった訳じゃないわよね?」 「流石にそれはないけど。他の教科は、なんとか大丈夫だった。でも、相変わらず英語が苦手なんだよなぁ」  そう言い苦笑する。  私は清美のように成績がいい訳じゃない。だけど、運動が得意で剣道部に所属している。  なんで剣道部なのか、それはアニメや漫画とか小説の影響だ。そうただ単に、主人公のようにかっこ良く剣を振るいたかったからなんだけどね。  そうこう話をしながら公園の敷地内へと入った。  私たちはいつも公園のベンチに座り、しばらくたわいのない話をしたあとここで別れる。 「ねぇ清美、今日さぁ……」  そう言いかけたその時。私たちの周囲だけ円を描いたように光り始めた。 「これって、いったい?」 「泪、これって……何が起きたっていうの?」  何が起きたのかと驚き、私と清美は怖くなって抱き合う。  その光は円を描きながら魔法陣を展開していく。私と清美はそれをただ震えみていることしかできなかった。  魔法陣が描き終えたと同時に、眩い光に私と清美は覆い包まれる。そしてその後、意識を失った。
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