21

4/5
前へ
/265ページ
次へ
「マキヌナー、お疲れ様」 「ミンスもお疲れ様。上着脱いで上向いて寝てね」 「はーい」 ミンスが私の元を訪れた理由は、フェイスケアの為。 日焼けし、潤いゼロで、なんか残念な感じなんだよね。 「まずは、顔を温めてからケアしていくね」 「はーい」 「首周りもケアするから」 「うん、お願いします。寝たらごめん」 「寝てていいよ」 横になったミンスに大判のバスタオルを掛けた。 温めたタオルで顔を覆い、血行を良くし、肌を柔らかくする。 ついでに首にもホットタオルをあてる。 「ミンス」 「はい?」 「キスマークは見えないトコにしてよね」 「えっ?ついてる?」 「ついてる」 「……ごめん」 鎖骨の下に紅い跡。 ラブラブか!って、ツッコミは心の中で留めた。 紅い跡の上にもホットタオルを置く。 もう、手間を掛けさせやがって。 「マキヌナは……」 「なに?」 「ううん、何でもないよ」 「何かあった?」 「あった訳じゃないけど」 「じゃあ、どうしたの?」 「いや、ううん、やっぱりいいや」 「気になるよ」 「だよね」 「うん」 言いかけてやめるのは良くないと思う。
/265ページ

最初のコメントを投稿しよう!

227人が本棚に入れています
本棚に追加