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「アンジュがしたい事ってコレ?」 「うん」 「……なんか違う」 「そう?今出来る事だとコレかな」 「……やっぱりなんか違う」 ケアが終わったソユンと私の部屋のテラスで飲んでいる。 いつもは隣に座るソユンを今日は正面に座ってもらっている。 「ソユンの顔みながら飲みたいの」 「いつも見てるでしょ?」 「私だけが見たいの。ソユンの顔、独り占め」 ソユンの顔を肴に飲むお酒は美味しい。 いつまでも見ていられる美顔。 ちょっと不貞腐れた顔もまた良い。 「アンジュはボクの顔、好きだよね」 「うん、好き」 「ボクはアンジュに触れたいんだけどな」 「今日は私の我儘を聞いてくれるんでしょ?」 「そうだけどさー」 「何時から撮影なの?」 「今振り付けの確認してるから」 「ソユンは大丈夫なの?」 「……ダメだと思う」 「じゃ、ここに居ちゃダメじゃん」 「アンジュと居たい」 「……ソユン?」 「分かってるよ。仕事はちゃんとする」 「行っていいよ?」 「いやだ」 「ソユン?」 「あ、ここでやる。スマホあるし」 「え?」 「アンジュは飲んでていいよ」 ソユンはスマホを取り出し、何かを見始めた。 どうやらこれから撮影するMVの練習動画みたい。 真剣な眼差し、これもまた良い!!
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