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動画を観るソユンをツマミにお酒を飲む私。 しばらくするとソユンは手を動かしたり、足を動かしたり。 しまいには、テーブルにスマホを置き、踊り始めた。 思わず笑いそうになるけど、それは我慢。 真剣なソユンの邪魔はしちゃいけない。 練習する姿は何度も見ているけど、こんな風にみるのは初めて。 手を伸ばせば届く距離なのに、その姿は遠い。 汗が光る、ソユンにエフェクトがかかる。 いつまでも見ていられる。 「アンジュ、見すぎ」 「やっぱりソユンはカッコいいね」 「それ、何杯目?」 「これ?」 「うん」 「分からない」 「飲み過ぎだね」 「全然酔ってないよ」 「そうかなぁ?眠そうだよ」 「大丈夫、大丈夫」 「ほら、もう部屋に戻ろうよ」 「んー、もうおしまい?」 「うん。撮影をするって連絡がきた」 「そっか、残念」 「アンジュ、酔ってるね?」 「酔ってないよ」 「ほら、立って」 「んー、面倒」 「どうしたの?アンジュらしくない」 「そう?」 「うん」 「私は私だよ?」 「酔っ払いだね」 「違うよー」 「ほら。行こうよ」 「ううん。もう少しココに居る」 「酔っ払いは置いておけない。せめて部屋に入ってよ」 「いやだ」 「アンジュ……」
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