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管理棟を目指し歩いていると、機材を運ぶ人達とすれ違う。 見知った顔に挨拶をすれば、いつも以上に軽いノリで挨拶をもらった。 完全にバカンスじゃん。 「サヨ。これって仕事だよね?」 「あー、仕事だと思うけど、自信がない。っか、みんなニコニコし過ぎじゃない?」 「だよね。ま、お怒りよりは良いけどね」 「まーね。色々大変だったし」 「日本支社、マジで無くなれ」 「あんずからそんな言葉が出るなんて。マジで日本支社ヤバいね」 「次の通訳はサヨがしてね。私はもう日本支社とは関わりたくない」 「えー、私も嫌だ。それより、水着どうする?」 「水着?」 「持って来なかったじゃん」 「サヨ着るの?」 「あの海みたら入りたくない?」 「そーだね。でも日焼けはイヤだからなぁ」 「ま、水着着なくっても海は楽しめるか」 「そーね」 「管理棟の売店に水着が売ってるんだって」 「へぇー、知らなかった」 「とりあえず、売店行ったら見てみよう」 サヨはそう言ってるけど、水着なんて着ません。 ま、見るだけならばいーけどね。
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