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「ソユンとトユンは好き同士って事?」 「違う。日本語難しい。トユンとボクは二人だけど一人?」 「全くわからん。とにかくソユンとトユンはいつも一緒って事?」 「たぶんニュアンスが違う」 「んー、親友?兄弟?」 「そうだけど違う。まーいいよ。トユンの事は」 「凄く気になるけど」 「アンジュの声も戻ってきたから」 「ちょ、ちょっと!ダメだってば。もう無理だから」 「大丈夫だよ。アンジュは明日休みだし」 抵抗虚しく、ソユンに押し倒され、そのままソユンの好きなように啼かされてしまった。 何度も何度も、果てては起き上がり、喉が枯れ、意識が朦朧とする中でも、ソユンの声が耳に残る。 囁かれる言葉は、甘い甘い愛の歌。 脳を溶かし、私をダメ人間へと変えてしまう。 愛される悦びを身体に叩きこまれ、洗脳されていく。 ソユン無しでは生きて行けない。 そう身体が言っている。 ドロドロに甘やかされ、愛される喜び。 底なし沼に嵌まるように、ソユンに堕ちていく。 「アンジュ、サランヘヨ」 彼の声が、私の頭から離れない。
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