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衣装のまま、海に飛び込むHeaven。 撮影中なのも忘れ、テヨンさんの絶叫がコテージに響いた。 スタッフは爆笑し、Heavenはしたり顔だった。 良い表情をするよね。 ほんと楽しそうでさ。 見ているこちらも自然と笑顔になる。 Heavenの仲の良さは本物で、全力で楽しむ姿は年齢よりも幼く感じる。 海から上がった彼らは、テヨンさんの説教をカメラを回したまま、受けている。 ハイブランドの衣装が水没し、テヨンさんのテンションが更に下がっている。 買い取りだわ。と悲しげに呟く姿には、ちょっとだけ同情する。 「アンジュ!」 「今は撮影中でしょ」 「休憩だよ。服着替えないと」 「誰の案で飛び込んだの?」 「えーっと、勢い?」 「……そっか」 「それより、トユンと何を話したの?二人で内緒話したんでしょ?」 「大した話はしてないよ」 「トユン嬉しそうだった!」 「トユンにまでヤキモチ妬くの?」 「相手が誰でも、アンジュはボクの!」 「ソユンの愛が重い」 「重い?」 「まー、良いけど」 「アンジュ?」 「ソユン、ノム チョアへ」 「ボクも!!」 ノムはとっても。 チョアへは好きの略語。 面倒なソユンだけど、私はそんなソユンが大好きなんだ。
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