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「あんず、愛されてるね」 「もう、やめてよ」 「ソユンって、ほんと面白い」  「面白いのは外野だけね」 「あんずとソユンには癒やされるよ」 「マジ勘弁してよ」 「あははっ。マジうける。そう言えば、さっきチェンさんから観光の事言われたよ」 「サヨが業務部の人から逃げた時?」 「嫌な言い方。あんずが最初に逃げたんじゃん」 「だってあの人サヨ目当てだったからね」 「生贄にしたくせに」 「で、チェンさん、なんだって?」 「明日のHeavenの観光スケジュールを教えてくれたよ」 「ふぅーん」 「他人事みたいだけど、私達も同行だってさ」 「でしょうね」 「ソユンの暴走を阻止するらしい」 「もう、ソユン贔屓どうにかならないの?」 「仕方ないんじゃない?彼がニコニコしてると撮影も進むし、Heavenの雰囲気も良いからね」 「どれだけ迷惑かけてるんだか。いっそ私が居ない方が良いんじゃない?」 「やってみる?かなり危険な賭けだけど?」 「はぁ……なんか色々考えちゃうよ」 「考えるべきはソユンだし、採用してるのはスタッフ達だし。あんずのせいじゃないよ」 「でもさ」 「まぁ、仕方ないんだよ。諦めな」 「マジで、行くのやめようかな。むしろ帰国しちゃおうかな」 「それはやめてあげて?みんなが困る」 「でもさ」 「あんずの気持ちも分かるけど。贅沢な悩みだよ、ソレって」
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